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2022.02.19 自筆証書遺言書の保管制度

令和2年7月10日に、法務局における遺言書の保管等に関する法律(遺言書保管法)が施行されたため、現在、自筆証書遺言は以下の3種類が併存しています。

①民法968条1項の従来の全文、日付・氏名を自書して押印された自筆証書遺言書

②民法968条2項の遺言の文書、日付・氏名を自書して押印されているが、目録はパソコンで作成し、通帳・不動産登記事項証明書はコピ-等が添付されている自筆証書遺言書

③遺言書保管法1条による手続きにより、法務局に保管された自筆証書遺言書

③の自筆証書遺言書の保管制度では、遺言者が自筆証書遺言書を作成し法務局に保管申請することで、法務局が長期間この遺言書を保管する制度となっており、遺言者の死亡後は、相続人等がどこの法務局に自筆証書遺言書が保管されているかを確認できる遺言書保管事実証明書の交付、さらに遺言書の閲覧やその写しである遺言書情報証明書の交付を受けることができます。

また、相続人、遺言執行者は、検認を経ることなく、この遺言書情報証明書で遺言に基づく不動産登記や預貯金の払戻し等を行う事ができる仕組みになっています。

公正証書遺言との違いは、作成費用は公証人への報酬手数料が無くなり、1件当たり3,900円の保管手数料が必要となりますが、寝たきりなど、文字が既に書けない状況での遺言書作成には対応できません。