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2022.02.25 贈与税の相続時精算課税制度適用時の注意点

 贈与税の相続時精算課税制度とは、贈与を受ける者(受贈者)の選択(相続時精算課税制度選択届出書の提出(注2))により、特定贈与者(注1)からの贈与につき、暦年課税に代えて適用される制度で、選択した年分以降において、当該特定贈与者からの贈与は全て相続時精算課税制度の適用範囲とされ、暦年課税に戻ることはできません。

なお、贈与者が年の途中で死亡した場合には、相続時精算課税制度選択を適用した財産を、贈与者の相続税の申告書に持ち戻し計算をすることになります。この時の贈与財産の価額は、贈与時の時価を使用し、相続時の時価は使用しません。

(注1)特定贈与者とは、贈与を行った年の1月1日において60歳以上の者(父母、祖父母)であり、受贈者とは、同年1月1日において20歳以上(令和4年4月1日からは18歳以上)の特定贈与者の推定相続人及び孫である直系卑属をいいます。

(注2)相続時精算課税制度選択届出書は、受贈者が、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日までの間に受贈者の住所を管轄する税務署へ、贈与税の申告書に添付して届出を行います。